EVでゆく、海の町・土佐清水
海の幸に恵まれた町、高知県・土佐清水。先日、その町を目指して二泊三日の小さな旅に出かけてきました。移動はEV車。片道約10時間・610kmのロングドライブも、今は道中の充電休憩がかえって旅情を誘います。往路は鳴門、高知でのチャージを挟みながら、快適なクルージング。金曜の朝に出発し、夕方には土佐清水の港町に到着しました。
土佐の食文化に触れる夜
旅の初日の楽しみは、なんといっても皿鉢(さわち)料理。大皿に色とりどりの海の幸や山の幸が豪快に盛り込まれた、高知ならではのごちそうです。料理の美しさと量に圧倒されつつ、地元ならではの濃い味わいを堪能。旅の疲れも、美酒とともにすっかりほぐれていきました。
叔父の船で釣り体験
翌土曜の朝は、今回の旅のハイライト。神奈川と高知を行き来する二拠点生活を送る叔父の船に乗せてもらい、いざ沖へ出航です。まだ眠気の残る港に出ると、澄んだ空気と波の音が迎えてくれました。
チャリコ、イサキ、アカハタ、サンノジ、コタイ、イシガキフグ、オジサン……竿先にさまざまな魚たちの反応が伝わってきます。海に抱かれながらの釣りは格別で、あっという間に時間が過ぎていきました。
土佐流シンプルな昼ごはん
昼に帰港後、楽しみにしていた地元ならではの一品に出会いました。鰹節だけをたっぷりとかけた猫まんま的な昼食。その素朴さが心に沁みます。釣りで心地よく疲れた体に、炊きたてご飯と宗田節の香りがじんわりと染みわたる味わいでした。
自分たちで釣った魚を囲む夜
夜は自ら釣り上げた魚たちが食卓へ。新鮮そのものの刺身や煮付けは、どんな料亭の料理にも勝る美味しさ。叔父との話に花が咲き、「こんなリタイアメントって本当に素敵だな」としみじみ思う夜となりました。



また訪れたくなる町
日曜の朝、名残惜しさを胸に土佐清水を後に。復路は神戸で充電休憩を入れつつ、夜に帰宅。600km以上の道のりも、EVならば思った以上に快適な旅路となりました。
釣りに、食に、そして地元ならではの暮らしぶりに触れた今回の旅。土佐清水の豊かな海と人の温かさに、また必ず戻ってきたい——そんな気持ちを抱えて帰路につきました。